ゼ ミ

下記内容は、卒業研究履修の手引(平成23年度履修者用)に記載されている内容と同じものです。

1. 指導方針

卒業研究の指導教員として私が果たすことができる役割は次の2つだと思っています。1つ目は皆さんの研究が脇道に逸れそうになったときに軌道修正をするこ とです。研究の主体はあくまで皆さん自身ですので、私から具体的なテーマや目標を与えることは致しません。私ができるのは若干の道案内だけです。リサー チ・クエスチョン(研究設問)と、それに対する自分なりの解答(仮説)を持って、卒業研究を申請して下さい。
2つ目の役割は、敢えて皆さんに反対の意見や考えをぶつけることです。先に書いたことと矛盾するように聞こえるかもしれませんが、自身の思い込みを確証 することだけを目的とした研究は歓迎しません。常に「自分の仮説は正しいのか」「正しいといえる根拠は何か」「本当に他の仮説は成り立ち得ないか」と自問 する、よい意味での批判的な姿勢を求めます。そうした姿勢を試す意図で私は皆さんの意見にどんどん反論する役目を担います。

2. 専門領域と主な研究方法

専門は社会的認知です。社会的認知は社会心理学と認知心理学の境界領域ともいえる分野で、さまざまな社会的現象の背後にある心理的な基盤を、主に情報処理 アプローチと呼ばれる方略を用いて明らかにすることを目的としています。具体的には、他者の印象形成、偏見・ステレオタイプ、原因の帰属、社会的推論、意 志決定などが守備範囲です。こうした領域のほかに、インターネット、携帯電話、テレビゲームといった電子メディアが人間の行動や心理にどのような影響を与 えるかということにも関心を持っています。

3. 指導領域

上記 の専門領域に近いテーマが望ましいですが、人間の心理、行動に関することであれば、領域はあまり絞りません。ただし、「興味深い現象を記述する」というこ とにとどまるのではなく、「そのような心理、行動が生じさせる原因は何か」を探求するためのお手伝いをしたいと考えています。原因を探求するには目に見え る事実が必要です。そこで文献研究ではなく、実験、調査、観察、面接などの心理学的な研究手法を用いてデータを収集、分析することを推奨します。

4. 指導のプロセス

原則として月に1回程度、東京多摩学習センターで卒研ゼミを開きます。その他、必要に応じて電子メールや直接面談による個別指導を行います。

5. 履修者への希望・その他

私が担当する卒業研究では、先行研究の読み込みを重視します。ゼミの中でも文献収集の仕方などを指導しますが、できればその前に関連図書、そして何よりも 学術論文に触れておいて下さい。多くの論文に触れることで最新の研究知見に明るくなるだけでなく、論文の形式を知ることもできます。これは卒業論文を書く 際に必ず役立ちます。また研究をするには、内容の知識だけでなく手法の知識も必要ですので、心理学の研究法に関する概論書には目を通しておいて下さい。

推薦図書

研究や論文執筆をはじめて行う方は、以下の本を読まれることをお薦めします。

統計でお困りの方は、以下の本を読んでみて下さい。